屋根塗装が必要な時期とは?
塗料の種類や耐用年数、工事の流れや費用相場も解説

屋根塗装の塗料には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。屋根塗装はそもそも行った方が良いのか、塗装する場合はどの塗料を選ぶべきか迷う方も多いでしょう。

この記事では、屋根塗装で使用される塗料の種類や特徴、屋根塗装の工程や相場もあわせて紹介します。屋根塗装を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

屋根塗装の効果とは


屋根塗装を行うと見た目を綺麗に保てるだけでなく、屋根の劣化を防げたり塗料の種類によっては生活が快適になったりします。

断熱効果のある塗料を選ぶと空調効率が上がるため、真冬や真夏を快適に過ごせて電気代の節約ができます。

ただし、「断熱」ではなく「遮熱」の塗料を選ぶと日光の反射率を高めて熱を遮断するため、冬場は逆効果になる点には注意が必要です。

屋根を塗装せずに長く放っておくと、機能面は問題がなくても、コケが生えたり色あせたりなど見た目が損なわれます。屋根塗装を行うと見た目を綺麗にできるので、築年数が経った家でも新築に近い見た目になります。

また、トタンなどの金属素材でできた屋根の場合、塗料でサビを防いでいるので塗装が必須です。屋根塗装を再度行わないと雨漏りが起こる可能性があり、劣化したまま放置すると屋根の葺き替えが必要になるかもしれません。

【屋根材別】屋根塗装が必要な時期


次に、屋根塗装が必要な時期や劣化のサインを屋根材ごとに説明します。塗装をせずに放っておくと屋根の劣化が進行します。

屋根材によっては屋根を葺き替えが必要となり、余計なコストがかかる恐れがあるので注意しましょう。

● スレート屋根

スレート屋根とは薄い板状の建築材を重ねたタイプの屋根です。重量が軽く耐震性に優れるため、日本ではポピュラーな屋根材です。

徐々に防水性や耐水性が落ちてくるため、コケや色あせを感じてきたら屋根塗装を検討しましょう。

● トタン屋根

トタン屋根とは薄い亜鉛めっき鋼板でできた素材です。

塗料が劣化すると、顔料が白く粉っぽくなる「チョーキング」現象が起こります。トタンの表面を触って白っぽい粉が手についたら、チョーキングが起こって塗料が劣化したサインです。

チョーキングや変色、退色が見られる場合や、コケやカビが生えた場合は速やかに塗装を行いましょう。放置すると屋根材自体が劣化して屋根の葺き替えが必要になるなど、費用が大きくかかる恐れがあります。

● セメント瓦

セメント瓦はセメントと砂でできた瓦のため、屋根材自体に防水性がなく、定期的に屋根塗装が必要です。

トタン屋根と同様に、劣化すると「チョーキング」が起こります。チョーキングの他、色あせや変色があったら劣化したサインなので、早めに屋根塗装を依頼しましょう。

● ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、アルミ亜鉛合金めっき鋼板でできた屋根材です。トタンと同じ金属素材の屋根ですが、トタンよりも腐食に強く耐用年数が長いです。

塗料の色あせやサビがあれば屋根塗装を検討しましょう。ガルバリウム鋼板はサビに強い素材ですが、塗装が劣化したまま放置するとサビが生える可能性があり、屋根材全体が劣化する原因となります。

屋根塗料の種類や費用相場


現在、屋根塗装に使われる主な塗料は以下の4種類です。

  • ウレタン塗料
  • シリコン塗料
  • フッ素系塗料
  • 無機塗料

それぞれの特徴や費用相場を解説します。

● ウレタン塗料

ウレタン塗料の価格はリーズナブルなので、なるべく費用を抑えて屋根塗装したい方に向いた塗料です。紫外線に弱いため耐用年数は8年ほどで、屋外用の塗料としては短い方です。仕上がりに光沢感があるので高級感を感じられます。

● シリコン塗料

シリコン塗料は費用と耐久性のバランスが取れているため、人気のある塗料です。シリコン塗料には、塗料に水を混ぜた水性塗料と、シンナーを混ぜた油性塗料の2種類が存在します。

油性塗料は耐用年数が長く汚れに強いですが、施工時の刺激臭がデメリットです。近年では強度のある水性塗料も出てきたので、油性塗料の使用は減っています。

なお、シリコン塗料の中にもグレードがあり、シリコンの含有量により性能が異なるため価格と機能のバランスを考えて塗料を決めるといいでしょう。

● フッ素系塗料

フッ素系塗料はシリコン塗料よりも耐久性や防汚性、耐熱性が高い特徴があります。親水性が高く、雨水で付着した汚れやホコリが自然に落ちるため、手入れの手間が少ない点がメリットです。

急なメンテナンスも発生しにくいため、今後の手間を減らしたい方はフッ素系塗料を選ぶと良いでしょう。

● 無機塗料

無機塗料はフッ素系塗料やウレタン系塗料など、従来の塗料に鉱物などの無機物を混ぜた塗料です。耐久性は高いですが、ベースの塗料によっては性能が左右される場合もあるので注意しましょう。

また、防汚性の高さから、塗料を塗り替えたいと思っても、上から塗った塗料がはがれて塗り替えできないケースがあります。

取り扱いが難しく、業者の技術力が現れる塗料なので、無機塗料での屋根塗装は信頼できる業者への依頼がおすすめです。

屋根塗装工事の流れ


屋根塗装の工事は以下の流れで行います。

 ① 近隣住民への挨拶
 ② 足場の設置、養生
 ③ 洗浄
 ④ 下地調整
 ⑤ 塗装
 ⑥ 完了検査
 ⑦ 足場の解体

なお、屋根塗装を自分でやることは以下の理由からおすすめできません。

  • 高所の慣れない作業で転落する恐れがあり危険である
  • 失敗すると屋根材によっては劣化する
  • 自己流でやると次の屋根塗装を業者依頼した際に料金が高くなるケースがある

屋根塗装は経験を積んだ職人にお願いするほうが安全で、クオリティが高いです。

①近隣住民への挨拶

まずは近隣住民への挨拶を行います。一般的に、施工前に業者が近隣住民へ挨拶しますが、無用なご近所トラブルを防ぐためにも、工事の10日~1週間前を目安に施主自身でも挨拶に行くと良いでしょう。

両隣、前後、斜め向かいの家に行っておけば間違いありません。騒音や塗料の臭い、業者の出入りなどで迷惑をかける旨を伝えると近所トラブルになりにくいです。

②足場の設置、養生

屋根塗装の前に屋根に上るための足場を組み、メッシュシートで養生を行います。養生して、周りに塗料が飛ばない目的の他、落下物の防止の意味もあります。

③高圧洗浄

業務用の機械を使って高圧洗浄を行います。屋根に生えたコケや、剥がれ落ちそうな塗料を落とせるので、塗装の仕上がりを良くし、塗料の寿命を長く保てます。

高圧洗浄中はドアや窓が開いていると水が入り込んでくる可能性があるので、開けないよう注意してください。

④下地調整

塗料を塗る前の下準備を「下地調整」といいます。具体的には高圧洗浄で取り切れなかった古い塗膜の除去や、ひび割れの補修やサビの除去などの作業です。

下地調整を入念に行わないと、塗料が持つ本来の耐用年数よりも短い時間で屋根塗装の劣化が始まってしまいます。

⑤塗装

塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3ステップで行われます。塗りの工程ごとに乾燥の時間が必要なので、塗装の完了までは2~3日の時間が必要です。

下塗りは屋根の状態を整えて、中塗りと上塗りの塗りムラ防止の目的で行います。中塗りは塗料の密着性を高める目的で行い、上塗りは雨や紫外線に強く耐久性の高い屋根にするため行う作業です。

また、スレート屋根の場合は下塗り後か上塗りまで終わった段階で、屋根材と屋根材の隙間をあける「縁切り」を行います。縁切りを行わないと屋根材の下に入った雨水が外に逃げず、雨漏りの原因となってしまいます。

⑥完了検査

施主立ち合いの元、屋根塗装の仕上がり後に以下を確認します。

  • 塗り残しや色ムラがないかどうか
  • 汚れやキズがないかどうか
  • 希望どおりの色になったかどうか

施主は足場の上には上がれないため地面から見える範囲で確認を行います。目に見えない範囲に確認したい部分があれば、業者に写真撮影を依頼して確認しましょう。

もし屋根塗装に不備があった場合、足場の解体後は高所での作業が難しいです。無用なトラブルを避けるためにも完了検査で入念な確認を行い、不備を見つけたら早めに伝えてください。

⑦足場の解体

最後に足場を解体して養生用のメッシュシートを外し、屋根塗装の工事は完了です。

屋根塗装にかかる費用相場は?


屋根塗装の費用は、屋根の面積、屋根材や塗料の種類などで異なります。また、塗料の金額だけでなく足場組立代や養生代、高圧洗浄代など様々な費用がかかります。各工程にかかる1平方メートルあたりの費用相場は以下のとおりです。

屋根塗装は総額で40万円~60万円くらいになるケースが多いですが、屋根の劣化状態や使用する塗料によって必要な作業が変わるため、金額が大きく変わります。

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毎年東京と大阪で年2回開催しており、併催するセミナ-では最新の業界動向や各社の取組み、出展社の製品・事例紹介が行われています。

2023年東京展では、劣化した屋根の上からシートを貼るだけの補修工法を開発した恵和株式会社や、修繕診断書などのデジタル化で施主にもわかりやすい工事を行う株式会社熊澤建装が出展した実績があります。

2023年大阪展では、SDGsに配慮した海外の建材を取り扱うブライトン株式会社や、夏場の工場・倉庫の暑さ対策として遮熱シートを取り扱う株式会社サンユー印刷(建材営業部)の出展がありました。

来場者は実際に製品を見て触れて比較検討ができ、出展側は決裁権限をもつ来場者に直接製品を確かめてもらえるので、自社製品・サービスが広く認知され商談のチャンスにつながります。ぜひ、出展や来場をご検討ください。

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【展示会情報】

大阪展:2024年9月11日(水)~13日(金)インテックス大阪

東京展:2024年12月11日(水)~13日(金)東京ビッグサイト

 

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屋根材の特徴にあわせて屋根塗装は定期的に行おう


屋根塗装は屋根の機能を保つためにも重要なので、定期的に行いましょう。屋根塗装の費用相場は40万円~60万円ほどですが、屋根の状態や広さによって費用が異なります。

なお、JAPAN BUILD【高性能】建材・住設EXPOは屋根塗装に関する出展もあります。屋根塗装の関連商品を扱う企業の方は、ぜひ来場や出展をご検討ください。

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監修者情報

(株)ローバー都市建築事務所 代表取締役 野村正樹
一級建築士 / インテリアコーディネーター / 宅地建物取引士 / 古民家鑑定士一級

同志社大学法学部を卒業後、京都工芸繊維大学造形工学科へ編入学。(株)NEO建築事務所を経て、2000年「ローバー都市建築事務所」設立。後に、京都工芸繊維大学大学院建築設計学 前期博士課程修了。2006~2018年 毎日新聞京都版 朝刊「きょうと空間創生術」第1回~第274回執筆掲載。

ローバー都市建築事務所の公式ホームページはこちら
https://www.rover-archi.com/

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